フリーランスエンジニアとして働いていると、どんなに順調に進んでいる案件でも「急な案件終了」というリスクからは逃れられません。プロジェクトの方向転換や予算削減、内製化の決定など、自分ではコントロールできない理由で契約が打ち切られることがあります。
私自身も、数か月先まで続くと思っていた案件が突然終了になり、数週間収入が途絶えた経験があります。この経験を通して「常に次を見据えて動いておくことの重要性」を痛感しました。
案件終了で考えられるリスク
案件が突然終了すると、フリーランスは大きな影響を受けます。代表的なリスクを整理すると次の通りです。
- 収入が途絶える
→特に支払いサイトが長い(例:50日払い)場合、仕事をした翌月まで入金がないケースもあります。生活費の備えがなければ一気に不安定になります。 - 次の案件探しに時間がかかる場合がある
→終了を知らされてから動き出しても、すぐに次の現場が決まるとは限りません。 - 精神的なプレッシャー
→「この先大丈夫だろうか」という不安で焦り、冷静な判断ができなくなることもあります。
急な案件終了に備える対策
私は下記4つの事を意識し、フリーランスとして働いています。
常に次の行動を意識する
案件があるうちから、現在の状況を把握し、次の可能性に備えて動くことが最も重要な対策です。
- エージェントと定期的にコンタクトを取る
- 2〜3ヶ月に一度は担当エージェントに連絡を取り、契約先での評価やフィードバックを尋ねてみましょう。
- 「何か課題や改善点など、クライアントから話をされている事などありますか?」といった視点で確認することで、今後の業務での取り組み方や急な案件終了リスクを事前に察知し、対策を講じることができます。
- 契約終了を告げられたらすぐに連絡する
- 万が一契約終了を告げられたら、その日のうちに担当エージェントへ連絡しましょう。
- 「急に案件が終了の連絡があり、すぐにでも次の案件を探したいです」と状況を正直に伝え、優先的に動いてもらいましょう。
生活費は半年〜1年分を貯蓄
案件が切れたときに備え、生活費を半年〜1年分確保しておくことが鉄則です。収入が増えたからといって浪費せず、常に「余裕資金」を意識して貯蓄に回しましょう。これは、精神的な安定にも直結します。
契約内容をしっかり確認する
参画する前に契約書を細部まで確認し、「契約終了の場合は〇日前までに通知する」という条項が明記されているか確認しましょう。曖昧な契約は避け、条件を理解してから参画することが大切です。
複数の収入源を意識する
案件収入だけに依存しないことも、リスク回避につながります。副業的にブログ執筆や技術記事の寄稿、資格取得のための学習、あるいは個人的なプロダクト開発など、収益の柱を増やすことで、万一の際に収入が途絶えるリスクを分散できます。
精神的なプレッシャーへの対処法
案件終了はショックで、誰でも不安になります。しかし、焦りは禁物です。
「もし終わったらどうするか」をあらかじめ具体的に考えておくことで、いざという時も冷静に対応できます。
- スキルアップ期間と捉える
→案件がない期間を「新しい技術を学ぶ時間」「ポートフォリオを充実させる時間」と前向きに捉え、積極的に行動することで、不安を払拭できます。 - 相談できる相手を持つ
→フリーランスの仲間やエージェントの担当者など、いつでも悩みを相談できる相手を見つけておきましょう。一人で抱え込まず、客観的な意見をもらうことも大切です。
まとめ
フリーランスエンジニアにとって「急な案件終了のリスク」は避けられません。ですが、以下を意識することでリスクを最小限に抑えることができます。
- 常に次の行動を意識して動く
- 半年〜1年分の生活費を確保する
- 契約内容(業務内容や、終了条件など)を必ず確認する
- 複数の収入源を持つ意識をする
突然の終了はショックですが、準備さえしておけば大きなトラブルにはなりません。「もし終わったらどうするか」を考えながら動けるかどうかが、長くフリーランスを続けられるかどうかの分かれ道だと考えています。
フリーランスとして働く場合、生活費の貯蓄、エージェントへの定期連絡など、まずはできることから始めましょう。その小さな行動が、未来の自分を守る大きな力になります。
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